近年浸透し始めている介護用語

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業務効率化に関わる用語

介護職の業務効率化に関わる用語

ICT

介護現場における業務効率化の鍵として、ICTが注目されています。ICTは「Information and Communication Technology(情報通信技術)」の略語であり、情報通信技術を指します。従来、介護記録は紙媒体が主流でしたが、ICTの導入により記録のデジタル化が加速しています。タブレット端末などを用いて、現場でリアルタイムに記録を入力することで、転記や移動の手間が省けます。その結果、業務効率化が実現できるのです。
さらに、記録がデータベース化されることで、情報共有もスムーズになります。例えばスタッフ間で利用者の状況や変化を共有する際、過去の記録を簡単に検索・参照できるため、情報伝達の遅延や認識の齟齬を防げます。また、記録の分析により、個々の利用者に応じたきめ細やかなケアプランの作成や、潜在的なリスクの早期発見にも役立つのです。このように、ICTは介護現場の業務効率化を推進するだけでなく、質の高いケアを提供するためにも欠かせないツールと言えます。

介護ロボット

介護業界の人手不足が深刻化する中、業務効率化の切り札として期待されているのが「介護ロボット」です。介護ロボットは、利用者の身体機能の維持・向上を支援したり、介護職の業務負担を軽減したりすることを目的としています。センサーで利用者の状態を把握する「センサー系」、身体的な動作を補助する「駆動系」など、さまざまな種類のロボットが開発されています。
利用者の転倒を検知して通知するロボットは、夜間の人員が少ない時間帯でも安心安全な環境を守るために役立っています。また、歩行を補助するロボットは、利用者の自立支援を促すとともに、職員の腰痛リスク軽減も叶えているのです。このように、介護ロボットは、業務効率化だけでなく利用者の生活の質向上や介護職の労働環境改善といった多岐にわたる効果が期待されています。

介護DX

デジタル技術を活用した業務効率化やサービスの質向上を目指す動きは、介護業界でも加速しています。これを「介護DX」と呼びます。DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略で、データとデジタル技術を活用して、組織やサービスを根本から変革することを意味します。介護DXでは、「ICT」や「介護ロボット」といった最新技術が積極的に導入されています。
介護記録システムの導入は、情報共有の円滑化や業務時間の短縮を実現し、センサーやAIを搭載した介護ロボットは、利用者の見守りや移動介助をサポートすることで介護職の負担軽減に貢献します。さらに、蓄積されたデータの分析によって、個々の利用者の状態に合わせたケアプランの作成や潜在的なリスクの予測が可能となり、より質の高い個別ケアを提供できるようになります。このように、介護DXは、介護現場の課題解決やサービス向上、ひいては介護業界全体のイメージ向上を図るために重要な役割を果たすのです。